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第26章 無防備

くちっ、くちっ、と其処を擦るたびにいやらしい音が響く。
先輩は俺の胸に顔を埋め、その表情は分からない。
時折、くぐもった喘ぎ声が洩れる。

「どこが好きなんだっけ？」

相変わらず、下着の上から指を這わせ、責め立てる。
薄い布を介しても、ぷっくりとした膨らみが分かった。
円を描くように、くりくりと撫で回す。
多分、先輩は、このやり方が、好き。

「やっ…あ…っは…」

下着を中へと押し込むように執拗に其処を刺激する。
先輩からとめどなく、蜜が溢れる。
透明のそれは、足を伝い、尻の方まで流れ、俺のスウェットに小さな染みを作っていた。

「身体、力抜いて。怖くないから」

また、重ねるだけのキスをする。
強張っていた身体が、少し、弛緩する。
ほんの少し、足が開く。

どんだけ気持ちいいんだよ、キス。

唇を離すと、恍惚とした表情で見上げてくる。
先輩を支える左手を背中から回して胸を弄り、右手は穴の入り口辺りをなぞり、秘芯を捉える。

「あ、ほしくっ……あ…だ…ああ…っ」

艶っぽい嬌声を上げた先輩の身体から、くたりと力が抜けた。
ぐったりとしなだれかかる先輩を抱き直す。

「気持ちよかった？」

意識が無いのか、返事は無い。
涙の跡のついた頬に、そっと口付けた。