この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
忘れられる、キスを
第28章 警戒
「リュウさんの彼女さん、俺も会いたかったです」
洋祐は俺より二歳下の大学二年生だ。
教職課程を取っているらしく、なかなか平日はシフトに入れない。
「絵津子ちゃん、って言うんだ。小柄で可愛らしい感じ。リュウの先輩なんだって」
「へええ、年上っすか。やりますね」
俺も年上お姉さんとイチャつきたいなーと洋祐がだらしない顔で言う。
「アホなこと言ってないで、着替えろよ…あと、伊東さんはそれ返して下さい」
はいはい、と差し出した俺の手に携帯を返してくれる。
画面を見ると新着メッセージは無いようだった。
先程のメールは俺が打ったものではない旨を送信する。
「写真とか無いんですか?」
洋祐は子犬のように目をきらきらさせている。
「俺、持ってるよ」
「え?!」
伊東さんがすっと携帯の画面を俺たちの方へ向ける。
「え、か、可愛いっすねえ…年上…え、三つも?てことは…俺の五個上?!」
「な、なんで…盗撮?!」
俺と洋祐の声が被る。
「この間来た時、彼女の横顔がすごい可愛かったから、つい」
「は、犯罪者…!」
そんなところで撮られていたとは、油断も隙も無い。
けれども、そこに写っている先輩は、とても幸せそうで、可愛らしかった。
結局、俺は、その写真を送って下さいと伊東さんに頭を下げたのだった。
洋祐は俺より二歳下の大学二年生だ。
教職課程を取っているらしく、なかなか平日はシフトに入れない。
「絵津子ちゃん、って言うんだ。小柄で可愛らしい感じ。リュウの先輩なんだって」
「へええ、年上っすか。やりますね」
俺も年上お姉さんとイチャつきたいなーと洋祐がだらしない顔で言う。
「アホなこと言ってないで、着替えろよ…あと、伊東さんはそれ返して下さい」
はいはい、と差し出した俺の手に携帯を返してくれる。
画面を見ると新着メッセージは無いようだった。
先程のメールは俺が打ったものではない旨を送信する。
「写真とか無いんですか?」
洋祐は子犬のように目をきらきらさせている。
「俺、持ってるよ」
「え?!」
伊東さんがすっと携帯の画面を俺たちの方へ向ける。
「え、か、可愛いっすねえ…年上…え、三つも?てことは…俺の五個上?!」
「な、なんで…盗撮?!」
俺と洋祐の声が被る。
「この間来た時、彼女の横顔がすごい可愛かったから、つい」
「は、犯罪者…!」
そんなところで撮られていたとは、油断も隙も無い。
けれども、そこに写っている先輩は、とても幸せそうで、可愛らしかった。
結局、俺は、その写真を送って下さいと伊東さんに頭を下げたのだった。