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忘れられる、キスを
第29章 嫌悪
結局、星くんには何も話せず、週は開けてしまった。
星くんは、何かあったらすぐ連絡して、と何度も言って、それでも、それ以上は何か聞いてくることもなかった。

「おはよう、深町」

出勤した途端、以前よりも、もっと不気味な笑みを浮かべた佐野さんに声をかけられた。

「この前は楽しかったなあ。また、行こうな」

するりと腰を撫でられる。

「今度はもっと、酔っ払った深町も、見てみたいな」

ニタニタと笑う薄気味悪い視線から逃れるように、座席に着く。
人の目があれば、佐野さんも、それほど大胆な行動には出ないだろう。
そう思い、なるべく一人にならないよう、気を付けて仕事をした。

震えて、怯えるばかりではだめだ。

しっかりするのよ、絵津子。

自分に言い聞かせる。
毅然とした態度で接すればいい。
ビクつくから佐野さんも付け上がるのだ。

余計な心配や迷惑をかけてしまいそうで、早坂さんには相談できない。
他の人も、きっと、信じてはくれないだろう。
早坂さんの同期で、成績優秀な佐野さんにセクハラされている、なんて。
そんなこと、一体誰が信じてくれるのか。

自分のことは、自分で守らなくちゃ。
しっかり、私。

何度も、何度も、自分に言い聞かせた。
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