この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
忘れられる、キスを
第39章 ランチパーティー
星くんは千代子さんに散々飲まされたようで、最後はふらふらになっていた。
「絵津子ちゃん、星くんに、たくさん甘えて良いんだからね」
帰りがけに、千代子さんが言った。
「誰にだって心の拠り所は必要なの。星くんは、ちゃんと、受け止めてくれるから、安心しなさい」
軽くウィンクをして、千代子さんが手を振った。
ありがとうございました、と挨拶をして、星くんを引きずるように外へ出た。
早坂さんが心底申し訳なさそうな顔で私たちをタクシーに乗せてくれる。
「星くん…悪かった……千代子には言っておくから…じゃあ、深町、また明日」
「はい、また」
バタン、と扉が閉められ、スーッと景色が流れた。
星くんの頭がこてん、と私の肩に乗る。
すぐさま寝息が聞こえてきた。
「星くん」
千代子さんは知らないだけで、私、星くんにいっぱい甘えてるのにね。
この一週間を思い出して、苦笑する。
甘えて、拒否して、また寄りかかって。
そんな私を星くんは嫌な顔一つせず、全部受け止めてくれた。
私にはもったいないくらい、素敵な男の子だ。
「ん…えっちゃ…せんぱ…」
赤らんだ顔が緩んでいる。
幸せな夢でもみているのだろうか。
すっかり眠り込んでしまった星くんの顔を眺めていたら、いつの間にか家の前に着いていた。
「絵津子ちゃん、星くんに、たくさん甘えて良いんだからね」
帰りがけに、千代子さんが言った。
「誰にだって心の拠り所は必要なの。星くんは、ちゃんと、受け止めてくれるから、安心しなさい」
軽くウィンクをして、千代子さんが手を振った。
ありがとうございました、と挨拶をして、星くんを引きずるように外へ出た。
早坂さんが心底申し訳なさそうな顔で私たちをタクシーに乗せてくれる。
「星くん…悪かった……千代子には言っておくから…じゃあ、深町、また明日」
「はい、また」
バタン、と扉が閉められ、スーッと景色が流れた。
星くんの頭がこてん、と私の肩に乗る。
すぐさま寝息が聞こえてきた。
「星くん」
千代子さんは知らないだけで、私、星くんにいっぱい甘えてるのにね。
この一週間を思い出して、苦笑する。
甘えて、拒否して、また寄りかかって。
そんな私を星くんは嫌な顔一つせず、全部受け止めてくれた。
私にはもったいないくらい、素敵な男の子だ。
「ん…えっちゃ…せんぱ…」
赤らんだ顔が緩んでいる。
幸せな夢でもみているのだろうか。
すっかり眠り込んでしまった星くんの顔を眺めていたら、いつの間にか家の前に着いていた。