この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
忘れられる、キスを
第43章 すれ違い
そんなことがあってからもう三週間も経ってしまった。

倉田先輩からは足の状態を心配するメールがあったが、星くんからは音沙汰がなく、私も、なんとなく連絡することをためらっていた。

街には秋から冬へと変わる冷たい風が吹いていた。
黄色く色付いた葉が、足元を転がるように通り過ぎていく。

謝らなくては…と思ってケータイを手にしては、手が止まる。
何をどう言えばいいか分からなかったし、何より、はっきり拒絶されてしまったら…と考えると電話もメールも勇気が出ない。

伝えなくちゃいけないことは一つなのに、それをどうやって伝えればいいのか、分からなかった。

けれども、このままは、嫌だ。
ちゃんと、話さなくては。

そう思い、会社帰りに、「スターライト」に行ってみた。
ガラス越しにこっそり覗いてみたが、星くんは見当たらない。

「あれ、絵津子ちゃん?」

カランとベルが鳴り、バーテンダーの伊東さんが顔を出した。

「こ、こんにちは」
「久しぶりだね、どうぞ」

優雅な動作で店内へと迎え入れてくれる。
伊東さん以外は誰もいないようだ。

「す、すみません…!今日は…」
「まあ、そう言わずに。寒いし、何か、飲む?」

伊東さんがふっと笑みを零した。
/507ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ