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忘れられる、キスを
第45章 仲直り?
「俺が勝手にヤキモチやいて、勝手に暴走しただけだから…」
「で、でも…!」
「いいから…謝られたら余計惨めでしょ…」
星くんがそっと私の手を取った。
少しだけ熱の戻った爪の先に口付ける。
「今は…何にも言わないで」
私の手を掴む指先にきゅっと力が入った。
「まだ、怒ってる…?」
「怒ってない…」
「じゃあ、仲直り、してくれる…?」
子犬のような上目遣いで見上げられて、思わず「うん」と頷いてしまった。
途端に、星くんの表情がぱっと明るくなる。
「よ、よかったー…」
気が抜けたかのようなため息とともにふわりと笑顔がこぼれた。
「…まだ、この手、離したくない」
星くんの両手が私の手を暖めるように包み込む。
少し、震えているようにも感じた。
「…星くん?手が……」
「……先輩に嫌われてたら、どうしよう…って怖くて…」
再び星くんの視線がそらされる。
震える手の上に、私はそっともう片方の手を置いた。
「私、ね、星くん…星くんのこと……」
言いかけたところで、けたたましいコール音がなった。
「……ごめん、電話」
「出ないの?」
はあ、とため息をついて、星くんの手が離れた。
「で、でも…!」
「いいから…謝られたら余計惨めでしょ…」
星くんがそっと私の手を取った。
少しだけ熱の戻った爪の先に口付ける。
「今は…何にも言わないで」
私の手を掴む指先にきゅっと力が入った。
「まだ、怒ってる…?」
「怒ってない…」
「じゃあ、仲直り、してくれる…?」
子犬のような上目遣いで見上げられて、思わず「うん」と頷いてしまった。
途端に、星くんの表情がぱっと明るくなる。
「よ、よかったー…」
気が抜けたかのようなため息とともにふわりと笑顔がこぼれた。
「…まだ、この手、離したくない」
星くんの両手が私の手を暖めるように包み込む。
少し、震えているようにも感じた。
「…星くん?手が……」
「……先輩に嫌われてたら、どうしよう…って怖くて…」
再び星くんの視線がそらされる。
震える手の上に、私はそっともう片方の手を置いた。
「私、ね、星くん…星くんのこと……」
言いかけたところで、けたたましいコール音がなった。
「……ごめん、電話」
「出ないの?」
はあ、とため息をついて、星くんの手が離れた。