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忘れられる、キスを
第5章 優しさ
次に目を覚ました時には、七時を過ぎていた。
幸い、土曜日なので仕事はない。
一晩中、離してくれなかった彼の腕からそっと抜け出る。
昨日着ていたワンピースはきちんとハンガーで吊るされ、下着類はネットに入れられ、しっかり乾燥機にかけられていた。
脱衣所の扉をそっと閉め、着替えようとして、はたと気付く。
身体中に、たくさんの紅い痕。
星くんの、だ。
そう思った途端に、顔が熱くなる。
いい歳して…とは思うが、私は処女だ。
小中高と男の子の友達すらいなかった。
大学に入ってからは、倉田先輩ばかりが関心の対象だったので、付き合うのはもちろん、セックスなんて終ぞ経験しないまま、ここまで来てしまった。
それが一晩でこんなことになるとは。
昨日の夜を思い出し、また顔が熱くなる。
星くんの指の感覚が残っているようで、私はこっそりシャワーを浴びた。
さっと身体を流し、手早く着替えを済ませ、髪を整える。
化粧は……いいか。
鏡の前で身支度を整えていると、
「え、えっちゃん先輩…?!」
星くんの叫び声がした。
慌てて脱衣所を出る。
「お、おはよ…」
キッチンスペースから顔を出すと、ほっとしたような、気の抜けたような表情の星くんと目があった。
幸い、土曜日なので仕事はない。
一晩中、離してくれなかった彼の腕からそっと抜け出る。
昨日着ていたワンピースはきちんとハンガーで吊るされ、下着類はネットに入れられ、しっかり乾燥機にかけられていた。
脱衣所の扉をそっと閉め、着替えようとして、はたと気付く。
身体中に、たくさんの紅い痕。
星くんの、だ。
そう思った途端に、顔が熱くなる。
いい歳して…とは思うが、私は処女だ。
小中高と男の子の友達すらいなかった。
大学に入ってからは、倉田先輩ばかりが関心の対象だったので、付き合うのはもちろん、セックスなんて終ぞ経験しないまま、ここまで来てしまった。
それが一晩でこんなことになるとは。
昨日の夜を思い出し、また顔が熱くなる。
星くんの指の感覚が残っているようで、私はこっそりシャワーを浴びた。
さっと身体を流し、手早く着替えを済ませ、髪を整える。
化粧は……いいか。
鏡の前で身支度を整えていると、
「え、えっちゃん先輩…?!」
星くんの叫び声がした。
慌てて脱衣所を出る。
「お、おはよ…」
キッチンスペースから顔を出すと、ほっとしたような、気の抜けたような表情の星くんと目があった。