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忘れられる、キスを
第6章 我慢
トランクスに未だ残る湿り気。
そこに鼻をくっつけ、余すことなく吸い込む。

『あっ…あっ……ほし…っく…』
『やぁ…っ……そんな…とこっ……ら……め…』
『ひぁっ…んんんっ……いっ……ちゃ…』

瞼の裏で、えっちゃん先輩を何度も犯す。
身体に触れるたび、ぴくん、ぴくんと反応していた先輩の動きを思い出す。
胸は、小さくて、でも柔らかい。
乳首は、ほんのり桜色。
触るとつんと尖って、上を向いて、きゅっと摘めば、薄い唇から、享楽に溺れる声が漏れる。

「えっちゃん…せんぱ…い…っ」

本当はあの時、指も、俺も入りたかった。
でも、あの恐怖と嫌悪の混じった声。
きっと、本当に怖くて、本当に嫌だったんだ。
それを思うと、またどっと後悔が押し寄せる。
けれども、妄想は止まらない。

「……っく…うっ………せんぱ……」

そういえば、えっちゃん先輩、処女…みたいなこと言ってたな。

今朝、耳まで紅くなりながら、経験があまり無いことを話していたことを思い出し、俺のそこは、一気に存在を主張した。

まさか、こんなことになるとは。

自慰、なんてするまでもなく、性欲はセックスで解消出来ていた。
その相手には困らなかったし、これほどまでに抑えられなくなるようなこともなかった。

なのに、俺、ほんとどうしちゃったんだ?




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