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忘れられる、キスを
第53章 ふたりぐらし
「ひゃ…」
「ごめん、全然我慢できない」

そう言われ、ソファへと降ろされた。
そのまま足を大きく広げられ、かがみ込んだ星くんの肩に乗せられる。
起き抜けに開けた窓からの風でカーテンが揺れる。

「い、や…ぁ…」

まだ朝の爽やかな空気の残る時間、東向きの明るいリビングで、私は全裸で足を広げている。
そんな事実に頭がおかしくなりそうだ。

「ん…これ、すご……溢れてくる…」

下着の上から舌と指での愛撫を繰り返していた星くんが、嬉しそうに言った。
ソファの後ろにある窓の外からはこれから出かけるのであろう、楽しげな親子の会話が聞こえる。

「やあっ……ほしく…、べ、ベッド…が、い…」
「今、シーツ洗ってるから…」

冷静に言ってから、あ、溢しちゃった、と星くんが笑う。
ソファーには小さな染みが出来ていた。

「絵津子さんが、シたい、って言ったんだから」

するり、とショーツが引き下ろされる。
骨張った指がナカを圧す。

「ん、んっ……い、った、けど…」
「じゃあ、いいでしょ?ベッドじゃないとこでスるの、燃える」

星くんの指先で私はいとも簡単に達してしまった。
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