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Platonic Love
第2章 美人さんとジュラシックパーク
「あの………聞いてもいいですか?」
窓の外を眺めてちゃっかり黄昏れる女の人に恐る恐るそう聞くと、俺の方を振り向いて『どうぞ』と許可してくれた。
同じ目線、至近距離。
あれ…………この人どっかで見たこと………。
よくよく見ると俺はこの人に見覚えを感じた。
「何ですかジロジロ見て」
隈なく見る俺に眉を吊り上げちょっと怖い口調で逆に聞いてきた女の人に、急いで目線を逸し俯いた。
絶対にどっかで見たことある。
もう一度顔を上げて女の人を見たら、すんごい目で俺をガン見してた。おっかねぇ………。
ゴホンと咳払いをし、俺は女の人に質問した。
「どうしてこんなに構うの?俺の事」
本当は『どっかで会ったことありますか?』って言う質問もしたかった。
けどどうしてこんなに構うのかってことの方が気になったし、もしどっかで会ったことありますか?って質問をナンパって勘違いされたら面倒臭かったから、自力で思い出す事にした。
思い出すか分からないけど。
女の人は俺が握る小箱を指差して言った。
「私物を無駄にする人見るとぶん殴りたくなるんです。てか、言わせてもらいます。頭悪いんですかあんた」
「は、はぁ!?」
「どうせ彼女にフられたかなんかで傷心して捨てたんでしょ?馬鹿よね。どうせ捨てるなら金に変えたほうがマシじゃない。あんた月9とか好きでしょ?ドラマの見すぎ。ドラマは話盛り上げるために捨てるだけだから。あんなの真似したって何の得にもならないし、盛り上がらないから!」