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Platonic Love
第2章 美人さんとジュラシックパーク
「……すごく腹が立ったんです。相手の方に」
気まずい空気の中、女の人がキレた訳を話し始めた。
どうやら俺が物を粗末にした事だけが原因じゃないらしい。
理由を知りたかった俺は女の人を見つめ、訳を聞いた。
「だってムカつきません?あなたのようなイケメン泣かせてプレゼント捨てさせるとか。マジ何様?イケメンだけならまだこんなに腹立ちませんよ。あなたイケメン+優男じゃないですか!こんな人を泣かせてプレゼント捨てさせるとかどんな女だよ!ってついカッとなっちゃって…」
「………ぷっ!!」
女の人の理由を聞いて俺は思わず吹き出した。
ちょい待ち、なんだそのドラマみたいな理由。
あんたこそ月9好きだろ!!
しかも俺ジュラシックパーク譲っただけ!
「わ、笑わないで!」
「いや笑うよ普通!!優男って、俺ジュラシックパーク譲っただけだよ!?しかも泣いてないから!」
「いや泣いてたわ!鼻水も出てた!大体女々しいのよ!フラレたからってプレゼント捨てるとか!!!」
「よく言うよ!散々人のこと月9好きだろとか馬鹿にしたくせにさ!あんたもなかなか好きだろ!あと泣いてない!」
「女は大体好きなのよ月9が!!あークソ!あんたムカツク!!やっぱり優男とイケメンは取り消し!!」
「ジュラシックパーク譲られただけでべた褒めしちゃうあんたにムカツク言われたくないわ!あと、女がクソとか言うなよ下品だなぁ」
わちゃわちゃそんな言い合いをしていたら、運転手さんが『ぷっ』と笑い出した。
そしてバックミラー越しに俺達を交互に見て言った。
「いやぁ、夫婦漫才みたいですね。面白い」