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Platonic Love
第2章 美人さんとジュラシックパーク
完全に運転手さんの存在を忘れていた俺達は我に返り、お互い咳払いをしてクールを装った。
とりあえず窓の外を見て黄昏れといた。
女の人は手櫛で髪を整えながら足を組んだ。
それにしても、この人見かけによらず気が強い。
あ、けど美人は大体気が強いか。
てか……この人俺のことイケメンって言ったよな?
つまり、俺もまだまだ捨てたもんじゃないって事だ。
真里のやつ、道を間違えたな。ざまー見やがれ。
「あともう少しで着くから」
黄昏れる俺に女の人はそう言って鞄から財布を取り出した。
「待て待て。俺が出す」
ここで彼女に払わしたら男が廃る。
俺は急いで財布を取り出し二千円を引き抜いた。
「いいわよ。無理矢理私が乗せたんだから私が払う」
「いやいや、ここは男の俺が出す」
「何かっこつけてんのよ。無理しないで」
「あのなぁ、こう言うのは男が払うの!ちょっとは男を立てろよ」
「今は男女平等の世の中よ?あんた結構古臭いのね」
そんなやり取りをしている間に……
「着きましたよ~」
目的地に着いてしまった。