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Platonic Love
第2章 美人さんとジュラシックパーク
「お前生意気」
あ、やばい。怒らせたかも。
ドキドキドキドキと心臓が痛いくらい跳ねる。
猫さんは『はぁー』と深い溜息をつくと、2万だけをテーブルの上に残して札束を財布の中に戻した。
そしてタバコを灰皿に押し付けながら言った。
「悪かった。不快な思いさせたな。お前がクズじゃないってのは分かったよ。けど清美には今後関わらない方がいい。深く関わると二人で傷つくことになる」
それはさっきまでとは違い、とても切なそうな目だった。
俺は清美さんを知らない。
たまたまTSUTAYAで出会って、
たまたまジュラシックパークを譲って、
たまたまお節介をされた。
それだけ。たまたまなだけだから、猫さんが心配するほどの仲じゃないんだけど……。
「よく分かんないですけど、俺ら友達とかじゃないんで大丈夫だと思います」
「……そっか。余計なこと言って悪かったな」