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Platonic Love
第2章 美人さんとジュラシックパーク
あー、何だかイライラしてきた。
「浮気じゃなくてなんなんだよ、これは?」
グイッと友達の髪を鷲掴みにし鼻先が付くくらい顔を近づけたら、友達は焦るように何回も瞬きをした。
その間も恋人は枕に顔を埋めたまま俺を見ようとはしなかった。
ただ体を震わせ、黙りこんでいた。
「早く答えろよ純也。浮気じゃねーならなんなんだよ?」
「こ、これは………」
一瞬でも思った。
マジでぶち殺そうかなって。
友達はガタガタ震えてついには泣きだした。
ったく情けねー。こんな奴に俺は恋人寝取られたのか?
こんな奴に俺は負けたのか?
沸々と湧き起こる怒りが友達の髪を掴む手に力を加える。
ブチブチと頭皮から髪が抜ける音が友達の頭から聞こえた。
「ごめん圭太!ごめん!!」
恐怖に屈服したのか謝り出した友達に、余計腹が立った。
ごめん?なんだそりゃ?
「オメーは俺を馬鹿にしてんのかこの野郎」
「本当にすいません許してください許してください!」
「許さねーよ。ぶち殺すぞ」
そう暴言を吐き捨て拳を振り上げた時、タイミングよく恋人が言葉を発した。
「やめてよ!!」
悲鳴に近いその声に、俺は拳を上げたまま止まった。