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第9章 spin-off 1 大野 司 × 三枝 彩音 編

今日は他校との練習試合。

彼女には、試合を見に来てほしいと伝えてある。


たくさんのギャラリーはほとんどが女子生徒。

だけど、その中から俺はすぐに彼女を見つけることができる。





この試合が終わったら………

俺は彼女と話をしようと思っていた。

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帰り道、俺は初めて彼女と並んで歩いた。


「試合、勝ってよかったね！大野くん、すごくカッコよかったよ！」

少し興奮気味で、そう言った彼女 ──。


そんな彼女の手を掴むと、驚いて立ち止まった。



「俺、三枝さんのこと好きだ」

「………私も………好き………だけど」

「だけど？」


俺は手を離すと、彼女と向かい合った。



「噂……知ってるでしょ？私みんなに嫌われてるから……大野くんにも迷惑かけちゃう」

そう言って、彼女は俯いた。