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俺はキミだけに恋をする
第11章 episode 6 『ヒメハジメは甘く激しく♡』
神社までやってくると、俺たちは並んで合格祈願をした。


手を合わせて、祈る ──。


どうか、大学受験うまくいきますように ──。

同じ大学に通えますように ──。


桜とずっと一緒にいられますように………。



「……祈った?」

「うん……涼は?」

「祈った」


そして、俺たちは色違いの御守りを買った。

「これで受験も完璧だね!」


「うん。おみくじどうする?引く?」

「………やめとく。凶なんて出たら落ち込んじゃう。涼は?」

「ちょっと待ってて」

俺はおみくじを引いて、桜に見えないように中を確認した。



「………どう……だった?」


「大吉!」

「ほんと?」

桜が俺の手元を覗き込んだ。


「はい。桜にあげる」

「え?」

「学問も恋愛も最高だって」

「いいの?」

「うん」

「……ありがとう」

「あの木に結ぶ?」


俺は桜の手を引いて、たくさんのおみくじが結ばれている木の前に立った。


「これ……結ばずに持ってる」

「そっか」

桜は大切そうにバッグにしまうと、もう一度「ありがとう」と言った。
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