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愛玩寵姫 - Dream Dolls - 茉奈
第5章 ●わたしのアソコがおかしいの…
春日は続けた
「もちろん、先生は貴女を殺すことなんてできない。それで仕方なく。貴女に『薬』の投与を始めたのよ」
「……でも…そんなの…!」
――薬を飲ませたふりをして誤魔化してしまえば―と、言おうとしたが、春日の微笑みに遮られた。
「薬を飲んだふりをしたり、違う娘を連れていったりしても、すぐに分かってしまう。蘇我製薬の力は強大よ。資金も、裏のつながりも大きい。そして家には定期的な監視、そして、貴女の健康チェックの名のもとに、『媚薬』成分の定着度の検査も行われる。先生ができたのは、貴女に薬を飲ませることだけだった…。貴女の…命を守るためには。」
(……あの『アレルギーの検査』が…媚薬成分の定着度検査だったなんて…!)
信じられない気持ちだった。
「驚くのも無理はないわ…。でも。これだけは信じて。先生は貴女を苦しめたかったんじゃない。その証拠に、その薬。」
そう言って春日は、茉奈の手に残された3シートの『薬』を指し示して、
「その薬は、先生の最後の抵抗の証…。それほど媚薬成分が強く入っていて、それでいて、日常生活が送れるほどに、その効果を抑える薬は、蘇我製薬の『愛玩寵姫』研究グループでは開発できていないの…。」
「……じゃあ、この薬は特別なの!?」
「ええ。研究チームに所属している私でも、そんなに完成度の高い薬は見たことがないわ…。」
茉奈は、自分の手にある、3シート…、さきほど1錠飲んで、1つ欠けた29錠が入った錠剤のシートを見つめた。
「その薬は、大切に使わなければならないわ」
「……どういう、こと。」
「その薬は特別だった。先生が、貴女のためだけに作ったもの。つまり――」
「―――製法が、分からないのよ。」
茉奈の耳に、春日の告げた真実が、終わりを告げる鐘のように重く響いた。
「もちろん、先生は貴女を殺すことなんてできない。それで仕方なく。貴女に『薬』の投与を始めたのよ」
「……でも…そんなの…!」
――薬を飲ませたふりをして誤魔化してしまえば―と、言おうとしたが、春日の微笑みに遮られた。
「薬を飲んだふりをしたり、違う娘を連れていったりしても、すぐに分かってしまう。蘇我製薬の力は強大よ。資金も、裏のつながりも大きい。そして家には定期的な監視、そして、貴女の健康チェックの名のもとに、『媚薬』成分の定着度の検査も行われる。先生ができたのは、貴女に薬を飲ませることだけだった…。貴女の…命を守るためには。」
(……あの『アレルギーの検査』が…媚薬成分の定着度検査だったなんて…!)
信じられない気持ちだった。
「驚くのも無理はないわ…。でも。これだけは信じて。先生は貴女を苦しめたかったんじゃない。その証拠に、その薬。」
そう言って春日は、茉奈の手に残された3シートの『薬』を指し示して、
「その薬は、先生の最後の抵抗の証…。それほど媚薬成分が強く入っていて、それでいて、日常生活が送れるほどに、その効果を抑える薬は、蘇我製薬の『愛玩寵姫』研究グループでは開発できていないの…。」
「……じゃあ、この薬は特別なの!?」
「ええ。研究チームに所属している私でも、そんなに完成度の高い薬は見たことがないわ…。」
茉奈は、自分の手にある、3シート…、さきほど1錠飲んで、1つ欠けた29錠が入った錠剤のシートを見つめた。
「その薬は、大切に使わなければならないわ」
「……どういう、こと。」
「その薬は特別だった。先生が、貴女のためだけに作ったもの。つまり――」
「―――製法が、分からないのよ。」
茉奈の耳に、春日の告げた真実が、終わりを告げる鐘のように重く響いた。