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愛玩寵姫 - Dream Dolls - 茉奈
第6章 ●わたしは普通にもどれない…
「…聞いただろう、牡丹から。もう帰ってこないと。」
「…その、帰ってこない、の意味を聞いているんです。父と母は…無事、なんですか」
洸弥は、チッ、と舌打ちをすると、
「……知らねぇな。」
そう言って、茉奈のうなじにソッと口づけをした。
「っあッ!」
ーーやめてください!と茉奈が叫ぼうとした瞬間に、洸弥の身体が茉奈からフッと離れた。
「コウ。それくらいにしておけ。」
「……シン。」
黒いフードを目深に被った、物静かな男が洸弥のかたわらに立って、洸弥の右手を掴んでいた。
側には女…春日も、心配そうな表情をしてついてきている。
「茉奈ちゃん。ごめんなさい。ビックリした…?」
「春日さん、これは…。」
春日は少しうつむくと、言った。
「この方は…蘇我洸弥さんと、蘇我慎弥さん。蘇我製薬のトップの方の息子さんよ…。」
「そんな人が、どうして、うちに」
春日が答えに窮していると、慎弥が口を開いた。
「…小泉、茉奈さんですね?」
カジュアルな服装に似合わない柔らかい物腰で、慎弥は茉奈と視線を合わせるように床に膝をつくと、茉奈を優しい目で見つめながら言った。
「は、はい…」
突然の丁寧な扱いに、思わず膝を揃えて、かしこまって答えた。
「驚かせてすみません。私たちは貴女をお迎えにあがりました。お父様代わりの後見人として。」
「……後見人…?」
「…その、帰ってこない、の意味を聞いているんです。父と母は…無事、なんですか」
洸弥は、チッ、と舌打ちをすると、
「……知らねぇな。」
そう言って、茉奈のうなじにソッと口づけをした。
「っあッ!」
ーーやめてください!と茉奈が叫ぼうとした瞬間に、洸弥の身体が茉奈からフッと離れた。
「コウ。それくらいにしておけ。」
「……シン。」
黒いフードを目深に被った、物静かな男が洸弥のかたわらに立って、洸弥の右手を掴んでいた。
側には女…春日も、心配そうな表情をしてついてきている。
「茉奈ちゃん。ごめんなさい。ビックリした…?」
「春日さん、これは…。」
春日は少しうつむくと、言った。
「この方は…蘇我洸弥さんと、蘇我慎弥さん。蘇我製薬のトップの方の息子さんよ…。」
「そんな人が、どうして、うちに」
春日が答えに窮していると、慎弥が口を開いた。
「…小泉、茉奈さんですね?」
カジュアルな服装に似合わない柔らかい物腰で、慎弥は茉奈と視線を合わせるように床に膝をつくと、茉奈を優しい目で見つめながら言った。
「は、はい…」
突然の丁寧な扱いに、思わず膝を揃えて、かしこまって答えた。
「驚かせてすみません。私たちは貴女をお迎えにあがりました。お父様代わりの後見人として。」
「……後見人…?」