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愛玩寵姫 - Dream Dolls - 茉奈
第6章 ●わたしは普通にもどれない…
「あの…わたし。ええと…」
慎弥をどう呼んで良いのか分からず口ごもった茉奈の気配を察して、慎弥が答える。
「慎弥、と呼んで下さい。蘇我が2人じゃ、分かりにくいですもんね。」
笑いながら言うと、洸弥のほうを目で指して、
「アイツは洸弥。弟です。シンヤ、コウヤ、と呼んでいただければ。」
「…慎弥さん。私、あまりにいろんなことが一度に起きて、まだ、混乱しているんですけど……」
俯く茉奈。慎弥は優しく茉奈の答えを待っている。
「でも…。私、信じます…。春日さんと、蘇我さんを…。」
(……今、私が頼れるのはこの人たちだけ…。例えそれが家族を追い詰めた人達の仲間だとしても…。)
「ーーチッ!」
慎弥の方を真っ直ぐ見てそう言った茉奈を見て、洸弥が面白く無さそうに舌打ちをする。
「コウ、やめろよ、女の子を怖がらせるようなことは」
「……うるせぇな…」
春日は、このような会話を見慣れているのか、微笑みながら2人を見ている。兄弟らしい会話に、茉奈も思わず笑ってしまう。
(……パパは、蘇我製薬という会社に…何かをされている…。でも私は1人では何もできない…。パパがこの人達に私を任せたというなら、飛び込んでみよう…。ちょっと、洸弥さんのほうは、怖いけど…。)
茉奈はそう、自分に誓った。
慎弥をどう呼んで良いのか分からず口ごもった茉奈の気配を察して、慎弥が答える。
「慎弥、と呼んで下さい。蘇我が2人じゃ、分かりにくいですもんね。」
笑いながら言うと、洸弥のほうを目で指して、
「アイツは洸弥。弟です。シンヤ、コウヤ、と呼んでいただければ。」
「…慎弥さん。私、あまりにいろんなことが一度に起きて、まだ、混乱しているんですけど……」
俯く茉奈。慎弥は優しく茉奈の答えを待っている。
「でも…。私、信じます…。春日さんと、蘇我さんを…。」
(……今、私が頼れるのはこの人たちだけ…。例えそれが家族を追い詰めた人達の仲間だとしても…。)
「ーーチッ!」
慎弥の方を真っ直ぐ見てそう言った茉奈を見て、洸弥が面白く無さそうに舌打ちをする。
「コウ、やめろよ、女の子を怖がらせるようなことは」
「……うるせぇな…」
春日は、このような会話を見慣れているのか、微笑みながら2人を見ている。兄弟らしい会話に、茉奈も思わず笑ってしまう。
(……パパは、蘇我製薬という会社に…何かをされている…。でも私は1人では何もできない…。パパがこの人達に私を任せたというなら、飛び込んでみよう…。ちょっと、洸弥さんのほうは、怖いけど…。)
茉奈はそう、自分に誓った。