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愛玩寵姫 - Dream Dolls - 茉奈
第7章 ■お屋敷へ…
「どうしたんです、顔が、赤いようですが…」
心配した声の慎弥に、茉奈は慌てて答えた
「いえ、なんでもないです!!」
思わず子どもっぽい口調になってしまう。視界を奪われると、やはり、自分がかしこまった衣装を着ていることも忘れてしまい、生来の少女らしさが顔を出すようだ。
「すみません…。体調が悪いなどありましたら、おっしゃってくださいね」
「はい、大丈夫です」
暗闇の中で、茉奈は自分の鼓動を感じ続けていた。
―― ドクン。ドクン。ドクン…!
真っ暗な中で、聴覚が敏感になっているようで、自分の鼓動と、隣にいる慎弥のわずかな衣擦れの音がはっきりと聞こえる。
(……いやだ、私ったら…)
部活やサークルで、男性と触れる機会がないわけではないが、どちらかというと奥手な茉奈は、この距離で、『男性』を感じたことはなかった。まして、視界を奪われた中で、どこに行くかわからない不安の中で、隣に頼れそうな男性がいる、などという状況は初めてだ。
かすかな慎弥の動きや息遣いに、少しドキドキしてしまう。
身を固くしていると、茉奈の右手に、そっと大きな手が覆いかぶさった。
(……あッ…!)
びくん!と反応した茉奈に、慎弥が語り掛ける。
「すみません。少し、緊張されているのかと思って…」
「あ、いいえ、大丈夫、です。」