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愛玩寵姫 - Dream Dolls - 茉奈
第7章 ■お屋敷へ…
「お淹れしましょうか」
メイドが笑顔で語りかける。茉奈がチラリと春日の方を見ると、
「いいんじゃないかしら。旦那様にお会いするまでには、多分30分くらいは間があるし」
そう春日が言うので、茉奈はメイドに紅茶を淹れてもらうことにした。
窓の外にはのどかな風景が広がっている。どうやらここは山の中腹にあるらしい。
左右対称の庭が見えて、気持ちがいい。
メイドは、紅茶を淹れて、壁に立てかけてあった掃除用具を手にすると、「ごゆっくり」と言って去っていった。
春日と茉奈は、向かい合って紅茶に口をつけた。
しばしの静寂の中、先に口を開いたのは茉奈だった。
「……旦那様、って。どんな方なの」
春日は一瞬答えに迷ったようだが、すぐに笑顔を作って
「そうね、お歳は60歳過ぎ。厳しいほうだけれど、若いひとには、優しいところもあるのよ」
「でも、パパとママを…」
「――しっ。ここは蘇我製薬の研究所なのよ。」
「……ごめんなさい」