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愛玩寵姫 - Dream Dolls - 茉奈
第8章 ■旦那様…

(……また…真っ暗……)

暗闇の中手をひかれ、少しずつ歩いてゆく。前で扉があく気配。足の裏に触れる絨毯の感触が変わる感じ…。
そして、2回ほど、小さな階段を下った。

(……地下室なのかしら…)

気が付くと、周囲には音がない。進んでいく4人の足音だけである。
不安になった茉奈は、慎弥の手を少し強く握る。それに、慎弥が力強く握り返してくれる。
そんな小さな気遣いに安心し、また、慎弥の手を頼りに、進んでいく。

扉があく気配がし、ふと、甘い香りが漂ってきた。
そして、低い男の声が、響いた。

「――― ほう。」

男の声は名乗らなかったが、これが蘇我製薬のトップであろうことは茉奈にも想像がついた。
目隠しはまだ外されていない。
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