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愛玩寵姫 - Dream Dolls - 茉奈
第9章 ■牡丹の振袖…
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10年前、まだ少女といえる年頃だった春日――『牡丹』は、この部屋の真ん中に、まさにこの牡丹柄の振袖をぴったりと着付けて、立っていた。
「……よろしくお願いします」
表情は硬い。しかし、頰は紅に染まり、少女らしからぬ妖艶さを放っていた。
彼女は不幸な事故により両親を失い、大学を辞めなければならない瀬戸際にいた。その彼女に、指導教官だった助教授ーー小泉が紹介したのが、蘇我製薬の研究員の仕事だった。
面接、と称して紅茶と菓子を出され、何故か着替えを命ぜられ、この、地下室に連れてこられたのだった。
(先生の紹介の仕事だもの……失敗のないようにしなくちゃ…)
そう思って不安を抱きながらも毅然とした態度を保とうとした春日だった。
それにしても、身体がおかしい。力が入らないような、少し、熱っぽいような…。
そこへ、スーツ姿の、ちょうど春日の父親くらいの年齢の男性が現れた。
10年前、まだ少女といえる年頃だった春日――『牡丹』は、この部屋の真ん中に、まさにこの牡丹柄の振袖をぴったりと着付けて、立っていた。
「……よろしくお願いします」
表情は硬い。しかし、頰は紅に染まり、少女らしからぬ妖艶さを放っていた。
彼女は不幸な事故により両親を失い、大学を辞めなければならない瀬戸際にいた。その彼女に、指導教官だった助教授ーー小泉が紹介したのが、蘇我製薬の研究員の仕事だった。
面接、と称して紅茶と菓子を出され、何故か着替えを命ぜられ、この、地下室に連れてこられたのだった。
(先生の紹介の仕事だもの……失敗のないようにしなくちゃ…)
そう思って不安を抱きながらも毅然とした態度を保とうとした春日だった。
それにしても、身体がおかしい。力が入らないような、少し、熱っぽいような…。
そこへ、スーツ姿の、ちょうど春日の父親くらいの年齢の男性が現れた。