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恋花火
第4章 高校一年生*夏
「うっ…マジきつい。」

「吐きそう…」


真夏の強化合宿は、想像以上にハード。


マネージャーの仕事は、部員のユニホーム、練習着を洗う。(もちろん手洗い…)


あとは朝昼晩の食事の用意、お風呂の用意。


差し入れの準備…などなど。


「おっ、見ろ見ろあいつ。」

「?」


美波に言われて見る。


「タケルく〜ん」


二年生のマネージャーのユリ先輩が、タケルに駆け寄りスポーツドリンクを手渡している。


「ユリ先輩、タケルのことお気にだよね。」


美波の言う通り、ユリ先輩は結構タケルにちょっかい出してる。


なぜかいつも、タケルのサポートしかしないユリ先輩…


「仕事しろよな〜 」


美波の愚痴を聞きながら、タケルとユリ先輩を眺める。


…と、タケルと目があった。


「菜月!!」


いきなり大声で名前を呼ばれ、ビックリして手にしていたスポーツドリンクを落とした。


タケルは血相をかえてこっちに向かって走ってくる。


なになにどうした?


「今日の夕飯なに?」

「…唐揚げ定食。」

「お!よし!!」


マジな顔してなにを聞くかと思えば。


「タケル唐揚げ大好きだもんね。よかったね。」

「マジうれし〜」


ご機嫌になったタケルは、絶好調で炎天下を駆け回っていた。


そんなタケルをジッと見つめる視線…


ユリ先輩が、ベンチからタケルを見ていた。






いや、マネージャーの仕事しようよ。笑
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