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恋花火
第30章 快楽の彼方
翌日、駅で早速タケルに遭遇した。


「おはー」

「……おはよう。」


別にタケルは普段通りのままでおかしい所なんかない。


おかしいのは、意味不明に泣いたり落ち込んだりしている私。


まだ電車が来ないので、とりあえずホームで並んで待つことに。


「……もう怒んねんだな。」

「なにが?」

「ちょっと前までうるさかったじゃん。話しかけんなとか、一緒に登校しないとか。」

「……それは茜先輩のことがあったから。」

「ふーん。陸先輩はいいんだ?」

「タケルも知ってるでしょ?陸先輩はそんなことじゃ怒んないよ。」

「随分懐が広いんじゃねーっすかおたくの旦那。」

「茶化さないでよ。」


陸先輩はそんな事じゃ怒らない。


むしろタケルと険悪ぽくなると、仲直りしてって言う。


「あ、来た。」


私たちが乗る電車が線路のずっと向こうに見えてきた。


「じゃーな。」

「一緒に行かないの?」

「おー。友達と待ち合わせしてっから。」

「そうなんだ。じゃーね。」


タケルは片手を軽くあげて、違う車両に乗り込んだ。


友達って誰だろう?


今まで私とタケルは、お互いの友達は全部把握していた。


それぐらい近い距離にいた。


けれど、今は


毎日タケルが何をして、誰といるのか


レンとの自主練さえ、人伝いでなければわからない


それくらいの距離にいる。




それからすぐに、陸先輩も電車に乗り込んだ。


「おはようございます。」

「菜月ちゃん、おはよ〜」


あ、今日はまた"ちゃん"付けに戻ってる。


いつかまた"菜月"って呼んでくれるかなぁ。


でも先輩の菜月ちゃん呼びも結構好きだったりする。


優しさが溢れてる感じがして、ホッとする。
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