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恋花火
第30章 快楽の彼方
陸先輩は今日も眼鏡男子。


……昨日の私のこと、もう忘れたよね?


もし記憶にあるなら、全消ししてほしいくらい。


今冷静になって考えるとすごく恥ずかしい。


私自身、こんなに盛ってる自分に驚いている。


彼氏がいるのにオナニーをしてしまうなんて……どんだけ飢えてるの。


電車が発車し、ふと気付くと目の前に陸先輩の鎖骨があった。


美味しそうな鎖骨……


適度に骨ばってて、まさに男って感じで


今すぐその鎖骨に吸いつきたい。


ってストップ、ストップ。


私本当に痴女すぎてヤバい


年頃の男の子よりやらしいわ。


「なに考えてんのー」

「ひぃっ」

「その反応さいこー」


うはは〜って笑い出す陸先輩……


ねぇ、ほんと、なに考えてんだろう。笑


すると陸先輩は耳元でとんでもない事を囁いてきた。


「菜月ちゃん、昨日は一人でしてたの?」

「えぇっ!?」

「一人でしてたのかなぁって。」


せせせ先輩!なに言いだすの!?


もしかして、私心の声漏れてたりした!?


それともオナニーしちゃいましたってどこかにわかりやすい証拠でも!?


「してない!してないです!!私がそんなことするはずないです!」


必死に否定すると、「昨日はしてないのー?いつもしてるよね。」って陸先輩。


「してないです!!間違いなくしてません!!昨日だけでなくただの一度もしてません!!」


すると陸先輩は不思議そうな顔をして、「俺見たことあるけど。」って……


嘘でしょ……


もしかして昨日帰ってなかったとか?


それとも、部屋の窓から声が……!?


もう誤魔化せない、ムリ。


なんでもお見通しの陸先輩に、隠そうったってムリなんだ…。


「ごめんなさい……ひきましたよね?嫌いになりましたよね?」


正直に話すしかない。


「私陸先輩をおかずにしちゃってました…!」

「へ?」

「は?」

「…おかず?俺、ユニホームの洗濯の話してたんだけど……」


ぎゃーーー!!!


やっちまった!!!やっちまった!!!


「へぇ、そっか」


陸先輩は急に意地悪な顔になった。


そう


まるでSEXのときのような、S顔だ。




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