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恋花火
第32章 青い春
タケルはあの子達とヤってなかったの…?


考えまいとしても考えてしまう。


「あの……陸先輩!」

「ん?」


危ない。思わず、"巨乳好きですか?"って聞くところだった。


血迷ってるな私。


「明日試合かぁ。なんかあっという間だったな。」

「私はすごく長く感じました。鬼練。」

「あー、だよね。1年目は俺も長く感じてた。」

「キャプテン、すごく大変そうでした。本当にお疲れ様でした。」


すると陸先輩は、大変なのはこれからだよ〜って笑った。


そうだよね


キャプテンの背負う責任は、私なんかじゃ想像すら及ばないほどだと思う。


けれど陸先輩はそんな事微塵も出さずに部員を引っ張ってる。


なんかもう、どこまでもイケメン。


「……菜月ちゃん、お願いがあるんだけど、聞いてくれる?」

「え、なんですか!?私に出来ることなら何でも言ってください!」

「ありがとう。」


陸先輩は深呼吸すると、私の手をそっと握った。


「……今日、もう少しだけ2人でいたい。日付変わる前までには、ちゃんと家に送るから___ 」


そう言った陸先輩の手は、ものすごく冷たくて、少しだけ震えていた。


「……いいですよ。私も一緒にいたいです。」


陸先輩はホッとしたように微笑み、ギュッと抱きしめてきた。


「俺プレッシャーに弱いかもしんない。」

「無理して笑わなくていいですよ。」

「……ありがとう。」


明日から始まる大会は、10年連続決勝戦進出。


そして、全国大会出場までこぎつけている。


11年目の全国大会への切符を手にするには、何試合も勝ち抜かなければならない。


「……かっこわりーな、ほんと。」

「そんなことないですよ。」


陸先輩は、今まで数え切れないくらい私を救ってくれた。


そんな陸先輩に、私も恩返しがしたい。


だから陸先輩が望むことならば


叶えてあげたいと思った。
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