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恋花火
第37章 トラブルメーカー
栗林翔太の目に映る二川原さんは


純情で素直で可愛くて


……一途なんだって。


「……そっか。」

「そうだよ。」

「翔太……幸せ?」


思わずそう問いかけると、栗林翔太は一瞬の迷いもなく頷いた。


そして、好きすぎて不安だと付け加えた。


「えっ!なんで泣くの!?」


突然泣き出す私に、オロオロする栗林翔太。


異様な光景。


「幸せなら良かった。」


何も気付かずにいた方が幸せなのかもしれない。


目の前の愛を信じて


突き進め


「……おまえ、いい奴だな。」


栗林翔太は、ニカッと笑ってそう言った。






「……頑張ろうね、菜月ちゃん。」


ミネラルウォーターを茜先輩に届けると、声をかけられた。


「……はい、頑張ります。」


頑張るよ


こんな事で泣いていられないよ


ピッチに目をやると


陸先輩も


……タケルも


闘う男の目をしていた。







「がんばれー!負けんなー!」

「おっ!菜月ちゃんいいね!」


誰よりも声を出す。


それくらいしか私に出来ることはない。


頑張れ


頑張れ


何にも負けるな






試合開始のホイッスルが、空高く響いた。
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