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恋花火
第51章 友情と愛情
なんとか雪を自分でとった。


小学生の男の子みたいなイタズラ。こんなのタケルでもしないっつーの。


郁さんは私の冷めた目線に気付き、ククッと笑う。


「陸先輩と大違い。」

「あ?」

「顔も声も笑い方も、仕草もみーんなソックリなのに。性格大違い。」


反論してくるかと思ったのに


郁さんは小さな声で


「……だよな。」


そう言った。


……なにその反応。


いつもだったら、黙れよ、とか


反論してくるはずなのに。


「あ、あの、ごめんなさい。今のは無神経でした……」


すると郁さんは下を向き、何も喋らない。


しまいには手のひらで目を覆うように……


もしかして泣いてる?


私、年上の男性を泣かせるなんて……!


「郁さん!ねぇ!ほんとにほんとにごめんなさい!陸先輩と比べるなんて失礼でしたよね。兄弟とはいえ育った環境が……」


はっ


これは言ったらダメじゃない?


そこはなんとなくタブーな気がする


あぁ、どうしよう


郁さんを泣き止ませる方法がわからない


オロオロしていると、郁さんの肩が僅かに震えていることに気が付いた。


ヤバイ、本気泣きだ……!


「郁さん!?郁さんにも良いところいーっぱいありますよ!?」


「……どこだよ」ボソッと呟かれる。


「えっと……顔?」


すると郁さんは、ぶーっと噴き出した。


「あ!泣いてない!嘘泣き!?卑怯!」

「いやいやおまえが勝手に勘違いしただけだろ。つーか顔って。笑 もっと他にねーのかよ 笑」


ゲラゲラと笑い転げる郁さん。


もう知らん!もう二度と相手になんてするもんか!


郁さんを置いて歩き出す。


……と、あとをついてくる……


「もー!なんなんですか!」

「まだ本題に入ってないんで。」

「本題?」

「そ。ちょっとねー、ご相談がありまして。」

「なに…?」

「聞いてくれんの?」

「まぁ聞くだけなら……」

「この度、陸が口聞いてくれなくなっちゃいまして。」

「ふーん。……は!?」

「あの日意地悪言っちゃったからなー」


言われて思い返す。


そういえばあの日郁さんは、陸先輩にも酷いことを言っていた。


"良い子ぶってんじゃねぇぞ"


本当にひどい!
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