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恋花火
第51章 友情と愛情
駅ビルのラーメン屋さんは、二人は常連なのだろう。


店主は顔を見るなり、笑顔を浮かべていた。


店はちょうど夕飯の時間と重なりなかなかの混雑。


仕事帰りのサラリーマンからOL


更には女子だけのグループもいる。


「すごい人気なんですねぇここ。」

「菜月ちゃん初めて?」

「はい!いつもは家の近所の……」


そう


私の行くラーメン屋さんは、昔ながらの煮干し中華のところ。


家のすぐ近所にあって、チャーシューがとっても美味しくて。


楽しみなものは最後に取っておく私は、いつもチャーシューを後回しにする。


それを見事にかっさらうのは、タケルで……


「……よし、食べよ。郁、奢ってくれんだろ。」


陸先輩の言葉にハッとする。


「ここ、すごく美味しいから。ね?」


ね?の時の、笑顔の破壊力。


「おいおいお二人さん〜俺のこと忘れてねぇ?」

「忘れてねーし。さーてたくさん食べよー」


憎まれ口を叩く陸先輩


……のことを、これでもかというくらいに愛しそうに見つめる郁さん。


あぁ、兄弟萌え。笑
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