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恋花火
第53章 Destiny
こうしてくっついていると、心から安心する。
もし、お父さんとお母さんが生きてたら
私はこうして甘えていたのかな?
二人に甘えられなかった分、私はタケルに甘えてばかりだった気がする。
「……今日、花火大会だな。」
ボソッとタケルが呟いた。
「うん。でも、中止になったんだよ。」
「そっか。陸先輩、ガッカリしてるだろうな。」
「へ?なんで陸先輩がガッカリするの?」
「一緒に行くんじゃないの?」
何を言ってんの、こいつは。
「……行かないよ。」
「なんで?」
「なんで!?」
「声でけーな。」
「私はタケルと行きたいんだもん!」
「え、それこそなんで?」
「な、なにを言うの!?あんなにエッチしといて私の気持ちわかんないの!?」
「わからん。」
「ありえない!」
「そう言うけどおまえこそ俺の気持ちわかるわけ?」
「正直に言うと、タケルの気持ちは全くわからない!」
「うわ。ありえねー。」
ギャーギャー言い合ってたら
「うるさい。」
おじいちゃんに怒られた。
「ごめんなさーい。ってえぇ!?おじいちゃん!?」
「ジジイ!生き返った!」
「死んどらんわ。」
「ナースコールしろ!」
急いでナースコールを押すと、スタッフが慌てて飛んできた。
「松下さーん。わかりますか?指何本見えますか?」
おじいちゃんの意識はハッキリしてる。
脚が痛い、頬が痛いなど、感覚もバッチリだ。
「おじいちゃん〜!よかった……」
「菜月ビックリしたよな、ごめんな。」
おじいちゃんはシワシワの手で私の頬を撫でた。
「そこのクソガキ、ちょっと来い。」
「なんだよ……」
おじいちゃんはタケルを枕元に立たせると、バカだのアホだの文句を言い始めた。
「喧嘩売ってんのか!?」
「ちょっタケル!相手は病人!!」
「そう。じいちゃんは病人。だからおまえに頼みがある。」
そしておじいちゃんは、ビックリする事をタケルにお願いした。
もし、お父さんとお母さんが生きてたら
私はこうして甘えていたのかな?
二人に甘えられなかった分、私はタケルに甘えてばかりだった気がする。
「……今日、花火大会だな。」
ボソッとタケルが呟いた。
「うん。でも、中止になったんだよ。」
「そっか。陸先輩、ガッカリしてるだろうな。」
「へ?なんで陸先輩がガッカリするの?」
「一緒に行くんじゃないの?」
何を言ってんの、こいつは。
「……行かないよ。」
「なんで?」
「なんで!?」
「声でけーな。」
「私はタケルと行きたいんだもん!」
「え、それこそなんで?」
「な、なにを言うの!?あんなにエッチしといて私の気持ちわかんないの!?」
「わからん。」
「ありえない!」
「そう言うけどおまえこそ俺の気持ちわかるわけ?」
「正直に言うと、タケルの気持ちは全くわからない!」
「うわ。ありえねー。」
ギャーギャー言い合ってたら
「うるさい。」
おじいちゃんに怒られた。
「ごめんなさーい。ってえぇ!?おじいちゃん!?」
「ジジイ!生き返った!」
「死んどらんわ。」
「ナースコールしろ!」
急いでナースコールを押すと、スタッフが慌てて飛んできた。
「松下さーん。わかりますか?指何本見えますか?」
おじいちゃんの意識はハッキリしてる。
脚が痛い、頬が痛いなど、感覚もバッチリだ。
「おじいちゃん〜!よかった……」
「菜月ビックリしたよな、ごめんな。」
おじいちゃんはシワシワの手で私の頬を撫でた。
「そこのクソガキ、ちょっと来い。」
「なんだよ……」
おじいちゃんはタケルを枕元に立たせると、バカだのアホだの文句を言い始めた。
「喧嘩売ってんのか!?」
「ちょっタケル!相手は病人!!」
「そう。じいちゃんは病人。だからおまえに頼みがある。」
そしておじいちゃんは、ビックリする事をタケルにお願いした。