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恋花火
第16章 バイバイFRIEND
もうそろそろ涙を止めたいのに
なかなか止まってくれない。
泣いちゃえば涙はもちろんのこと、毎度のことながら鼻水も大変になってしまう。
「陸先輩……」
「ん?」
「ごめんなさい……」
「……なにが?」
「陸先輩のここに…鼻水がベットリ…」
そう伝えると陸先輩は笑い始めた。
「ビビらせんなよなー」
「へ?」
「今日、休んじゃうか。」
「ええ?」
「おし。行こう」
事態を飲み込めないまま、先輩は私の手を引いて、学校へ向かう電車の反対ホームの電車に乗った。
「どこ行くんですか?」
「いいとこ。」
陸先輩はズルい顔して笑うんだけど、それすらもカッコよくみえちゃう。
なぜなら先輩は私にとって、ありえないくらいヒーローだから。
「でも陸先輩いいんですか?あと少しで試験なのに…」
「俺の方こそ、よかったの?菜月ちゃん。」
いいもなにも
もう、ワクワクしちゃってる私もいて。
「……初めてのデート、嬉しいです。」
陸先輩がいつも、素直に気持ちを伝えてくれるから
私も自然と伝えてしまう。
伝えたくなる。
すると陸先輩はまた、照れ臭そうに俯いて。
「ふふ、照れてますね?」
「違うしー」
ほら、また可愛い仕草。
すっごく触れたい
そう思った瞬間、奪われた唇。
「仕返し」
不意打ちのキスに照れまくってる私のことを、陸先輩が茶化す。
そのズルい笑顔も
照れてるところも、みんなみんな
……大好きです。
目と目が合って、きっとまた、私の気持ちは伝わってしまっている。
揺れる電車の中で、少しずつ近づくふたつの唇
それが重なると、身体の奥が熱くなるんだよ
先輩の肩越しに、電車の窓から流れる海が見えた。
タケルと二人で何度も通った海。
その海は今日も太陽に反射して
キラキラ水面が輝いていた。
なかなか止まってくれない。
泣いちゃえば涙はもちろんのこと、毎度のことながら鼻水も大変になってしまう。
「陸先輩……」
「ん?」
「ごめんなさい……」
「……なにが?」
「陸先輩のここに…鼻水がベットリ…」
そう伝えると陸先輩は笑い始めた。
「ビビらせんなよなー」
「へ?」
「今日、休んじゃうか。」
「ええ?」
「おし。行こう」
事態を飲み込めないまま、先輩は私の手を引いて、学校へ向かう電車の反対ホームの電車に乗った。
「どこ行くんですか?」
「いいとこ。」
陸先輩はズルい顔して笑うんだけど、それすらもカッコよくみえちゃう。
なぜなら先輩は私にとって、ありえないくらいヒーローだから。
「でも陸先輩いいんですか?あと少しで試験なのに…」
「俺の方こそ、よかったの?菜月ちゃん。」
いいもなにも
もう、ワクワクしちゃってる私もいて。
「……初めてのデート、嬉しいです。」
陸先輩がいつも、素直に気持ちを伝えてくれるから
私も自然と伝えてしまう。
伝えたくなる。
すると陸先輩はまた、照れ臭そうに俯いて。
「ふふ、照れてますね?」
「違うしー」
ほら、また可愛い仕草。
すっごく触れたい
そう思った瞬間、奪われた唇。
「仕返し」
不意打ちのキスに照れまくってる私のことを、陸先輩が茶化す。
そのズルい笑顔も
照れてるところも、みんなみんな
……大好きです。
目と目が合って、きっとまた、私の気持ちは伝わってしまっている。
揺れる電車の中で、少しずつ近づくふたつの唇
それが重なると、身体の奥が熱くなるんだよ
先輩の肩越しに、電車の窓から流れる海が見えた。
タケルと二人で何度も通った海。
その海は今日も太陽に反射して
キラキラ水面が輝いていた。