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やさしいんだね
第4章 ロストバージン
 松浦は指を引き抜くと、手馴れた手つきで小百合の中を洗った。
 ソンに教えられた通り家で洗ってきたときと同じように、腹の奥に違和感を覚えるやり方だった。

 シャワールームから出ると松浦は身体に水滴を残したまま、珍しく焦った様子で小百合を抱きかかえ、まっさらなリネンの上へ運んだ。

 そして、先ほどと同じように何度も何度もキスをしてから、愛撫もそこそこに小百合の脚を左右に大きく広げ膣から溢れだした愛液を肛門へ何度も何度も撫で付けると、いつもと同じように避妊具をつけずに硬く膨張した先端を入り口に擦りつけた。

「本当にいいの?やめるなら今だよ?」

 その口調は今まで小百合が聞いたことのなかった、興奮で我を忘れている男の声だった。 
 やはり、問うて選択肢を与えているわりに、今にも腰を落として挿入を始めようとしているとしか思えない態度でしかなかった。

 小百合は枕をぎゅっと握り閉め、唇をかみ締めた。
 首を左右に振ってから、頷いてみせる。
 愛しい男の落胆した顔を見たくないからだ。
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