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初音さんの二十日間
第10章 青春への乱入!
耳まで真っ赤になった柊二くんに起こされてもとの位置に戻った私は、想定外の展開によるショックで真っ青だったようだ。
それなりに恋愛経験も積んできたし、大声では言えないけど不倫の道も通ってきた。
けれども世の中には、もっともっとディープな恋愛事情があったのだな。勉強不足だった。
「ごめん、変な話聞かせて」
「い、いや、大丈夫。っていうか、私こそ部外者なのにごめん」
嗜好の話しは置いといて。
人の心が動くきっかけや理由は、いつどこでどんなふうに転がっているかわからないもんで、私もそれを体験したばかりだ。
柊二くんも何か心が動いてしまってあの子のところにはとどまれなくなったのだろう。ならばそれを告げることは、仮にも一度は好きだと思った相手への誠意ではないか。
「柊二くんはさ、なにか理由があって瑞希くんから離れたいわけでしょ?だったらそれをちゃんと話さないと」
「僕も本当の理由を聞きたいんです。別れるにしても…そうじゃないと諦められない…」
肘をついた右手で頭を抱えた柊二くんは、うつむいたままだった。言葉を探すようにしばらくの沈黙が流れる。
「瑞希を傷つけたくない…」
そう呟いたきりまた沈黙のスモークに紛れようとする柊二くんに、なんだかイラッとしてしまう。
それなりに恋愛経験も積んできたし、大声では言えないけど不倫の道も通ってきた。
けれども世の中には、もっともっとディープな恋愛事情があったのだな。勉強不足だった。
「ごめん、変な話聞かせて」
「い、いや、大丈夫。っていうか、私こそ部外者なのにごめん」
嗜好の話しは置いといて。
人の心が動くきっかけや理由は、いつどこでどんなふうに転がっているかわからないもんで、私もそれを体験したばかりだ。
柊二くんも何か心が動いてしまってあの子のところにはとどまれなくなったのだろう。ならばそれを告げることは、仮にも一度は好きだと思った相手への誠意ではないか。
「柊二くんはさ、なにか理由があって瑞希くんから離れたいわけでしょ?だったらそれをちゃんと話さないと」
「僕も本当の理由を聞きたいんです。別れるにしても…そうじゃないと諦められない…」
肘をついた右手で頭を抱えた柊二くんは、うつむいたままだった。言葉を探すようにしばらくの沈黙が流れる。
「瑞希を傷つけたくない…」
そう呟いたきりまた沈黙のスモークに紛れようとする柊二くんに、なんだかイラッとしてしまう。