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初音さんの二十日間
第11章 オン・ザ・ベッド
「でもね、初音さんにキスしたら俺ちゃんと反応したの」

「は…」

「まさかあんな展開になるなんて想定外でビックリしたけど…でも、キスしたらちゃんと俺の…元気になったんですげえ安心して」

「はは…」

「それなのに初音さん、煽るだけ煽って寝ちゃったから、なんなんだ? 俺やっぱ変なのか?って」

くかーー!なんという無礼さ!なんという無念さ!

「あはは…嫌だね酔っぱらいって」

「俺も酔ってたし…でもね、酔ってても理性のブレーキがちゃんとグググっと利いちゃったのがね、これ普通なの?ってまたぐるぐるしちゃって」

「酔ってもジェントルマンだっつー事じゃないの?」

「そうかなー…。なんか去勢されたオスみたいじゃん俺、とか考えると自信なくなっちゃって。それに次の日の初音さんたら、なんにもなかったよーな態度だしさ。自分では気づかないBL臭でも放っちゃってんのかと」

「あ、それであんなこと!?」

山辺乱入事件の路上のアレ!

「もしかして俺には雄フェロモンがなくなってしまったのではないかと焦った次第なのです」


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