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初音さんの二十日間
第12章 口は幸いの元?
柊二くんはラストスパート、私は初のプレゼン出席への打ち合わせ、二人ともそれぞれやるべき事に向けて静かにその日までを燃焼していた。
そして、決戦の朝。
「ふわっ! そっその格好!」
朝食後、身支度を整えて機織り部屋から出てきた柊二くん。
学生服!
そうだそうだよそうだった。この子高校生だった。
黒い詰襟の学ランは今どき珍しい。でもその古風さが、品良く知性的に見えてかっこいい。
「現役感を演出してみました」
気持ちだけでも負けない戦術、と照れて笑う姿がとてつもなく眩しいよ。
「変?」
「変じゃない! むしろ萌え!」
「あはは、初音さんもスーツ姿が大人っぽくて萌えるわー」
取引先への訪問だから、地味なビジネススーツを着込んだけれど、あぁ、並んだら絶対カップルには見えないなぁ。良くて姉弟、最悪はヤンママとその息子か…。
「初音さん」
私の気持ちが読めてしまったのか、とろけるくらい優しい顔をした柊二くんは、そっと私を抱き寄せて耳元に囁く。
そして、決戦の朝。
「ふわっ! そっその格好!」
朝食後、身支度を整えて機織り部屋から出てきた柊二くん。
学生服!
そうだそうだよそうだった。この子高校生だった。
黒い詰襟の学ランは今どき珍しい。でもその古風さが、品良く知性的に見えてかっこいい。
「現役感を演出してみました」
気持ちだけでも負けない戦術、と照れて笑う姿がとてつもなく眩しいよ。
「変?」
「変じゃない! むしろ萌え!」
「あはは、初音さんもスーツ姿が大人っぽくて萌えるわー」
取引先への訪問だから、地味なビジネススーツを着込んだけれど、あぁ、並んだら絶対カップルには見えないなぁ。良くて姉弟、最悪はヤンママとその息子か…。
「初音さん」
私の気持ちが読めてしまったのか、とろけるくらい優しい顔をした柊二くんは、そっと私を抱き寄せて耳元に囁く。