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初音さんの二十日間
第4章 やらしさと、切なさと、後ろめたさと
柊二くんに対する後ろめたさと、あんな場所で快楽だけを貪った山辺のズルさと、それに流され抗えない自分のふがいなさ。
バカだ。
なにも言えずただ泣くだけの私の頭に、ふわりと手のひらが落ちてきた。
「よしよし」
顔をあげると、柊二くんの優しい眼差しが覗いている。
「初音さんさー俺が泣いた時、こーやってくれたでしょ。よしよし、ポンポン、って」
『しゅーじくん、泣いたら大きくなれないよ。大きくなれないと、お姉ちゃんに会いに来れないよ』
14年前の記憶のカケラがまたひとつ甦った。
「初音さんは俺の初恋の人だからね」
慈しむように撫でられる手の感触は心地よく、更に新しい涙を誘う。
「よしよし」
髪から移動した手のひらは、頭全体を抱えて私を慰めてくれる。
背徳に汚れたカラダを預けているというやましさと、優しい体温の温かさで、涙はいくらでも溢れだし柊二くんの肩を濡らした。
バカだ。
なにも言えずただ泣くだけの私の頭に、ふわりと手のひらが落ちてきた。
「よしよし」
顔をあげると、柊二くんの優しい眼差しが覗いている。
「初音さんさー俺が泣いた時、こーやってくれたでしょ。よしよし、ポンポン、って」
『しゅーじくん、泣いたら大きくなれないよ。大きくなれないと、お姉ちゃんに会いに来れないよ』
14年前の記憶のカケラがまたひとつ甦った。
「初音さんは俺の初恋の人だからね」
慈しむように撫でられる手の感触は心地よく、更に新しい涙を誘う。
「よしよし」
髪から移動した手のひらは、頭全体を抱えて私を慰めてくれる。
背徳に汚れたカラダを預けているというやましさと、優しい体温の温かさで、涙はいくらでも溢れだし柊二くんの肩を濡らした。