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初音さんの二十日間
第9章 闘え!アラサー女!
マンション前の児童公園のベンチに座り、口を切ったのは山辺だった。

「すまなかった。驚かせてしまって」

「いえ、あんな場所であんなことしていた私たちが悪いですから」

あんなこと、と聞いて眉間がピクリとした。

「あの子が居候なんだろ?」

「はい」

「あいつとは…そういう関係なのか?」

「答えなくてはいけませんか?」

山辺の顔色が、さっと変わるのを感じた。
やべ、怒ってる?

「答えてほしいね」

どう答えていいものか、言葉を探す沈黙を破るのも山辺だ。

「初音に会いたくて成田からここへ直行した俺の気持ち、わかるか?」

「……」

「あいつが来てから…俺と距離を置くようになった。だろ?」

「山辺さん…」

「なんでなんだ!俺よりもあんな童貞みたいな若造の方がいいって言うのか!?」

ワックスで無造作に作るベリーショートは山辺のお気に入りで、3週間に一回は散髪に行っている。
そのご自慢ヘアをぐしゃぐしゃとかきむしって頭を抱える様子は、私への執着心なのかプライドを折られた苛立ちなのか。

どちらでも構わない。
だって私は、

「山辺さんへの気持ちが醒めました」

言ってしまった。


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