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純の恋人
第7章 真実の破片
 
「あなたは大切な商品です。また襲われて、喉を潰されでもしたらどうするんですか。あなたも、再デビューの場がグラビアやAVでは困るでしょう。僕としては、盛り上がればどんな場でも構いませんが」

 それは私が歌手として駄目になれば、体で売るつもりだという意思だ。承諾した途端にこの扱い、私はとんでもない取引をしてしまったのかもしれない。

「……家の場所、一応説明しておきます。若頭さんなら、言わなくてもすぐ調べられるでしょうけれど」

「聡明で助かります。迎えは、成実という男に向かわせます。少し待っていてください、今呼び出しますから」

 若頭は一度立ち上がり部屋に置いてある電話を取ると、何か指示して戻ってくる。

「ついでに、昼間も彼を護衛として貸し出しましょう。どこか行きたいところがあれば、足として使ってください」

「でも、国重さんがなんて言うか……」

「国重は容疑者の一人です、疑いが晴れるまでは、あれを信用してはいけません。刑事の力が必要なら、坂本を頼りなさい。あれは本当に人格者です。困るあなたを見捨てる事はしないでしょう」
 
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