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純の恋人
第9章 彼の本性
「もしかしてアンジュって、外の方が好きなのかな? そっか、アーティストは見られる職業だし、危ないエッチの方が好きなんだね」
口の中に、鉄の味が広がる。手のひらも擦りむけて、血が滲む。ピンクの髪をした男は、訳の分からない呟きをこぼしながら私へ馬乗りになった。
「でも、ホントに見られるとオレが嫉妬しちゃうから、ここで我慢してね」
彼は私の服を捲り上げると、ブラジャーをずらして胸をわし掴む。見た事のない顔、聞いた事のない声、覚えのない手のひら。でも一つだけはっきり分かるのは、この人がストーカーだという事実だ。
「んっ、くぅっ!」
叫ぼうとすれば、事前に用意していたのだろう、タオルで口を塞がれる。背中が土に擦れて痛いけれど、とにかく逃げたくて身を捩る。すると彼は、私の腹をためらいなく殴った。
「――っ!!」
内臓が叫んで、胃液が逆上する。けれど塞がれた口から吐く事も出来ず、悶えるしかない。
「アンジュって、意外にアブノーマルなんだね。外でするのが好きなだけじゃなくて、痛いのも好きなんだ。処女なのに、煽るのも上手だね」