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純の恋人
第2章 三人の男
やがて淫核をこねていた指は私の中に侵入し、受け入れるための準備を始める。彼に合わせるように広げられると、すっかり膨張した田中さん自身をひたりと膣口に当てられた。
「んっ……ん――」
慣らしていても、押し入る瞬間は息が詰まる。口の中に入ったままの指を噛み千切らないようにするだけでいっぱいだった。
「純……好きだ」
真っ直ぐな告白と共に、打ちつけられる陰茎。その言葉の答えを知っている私は、存在していない。田中さんが抱いているのは、いつ見られてもおかしくのない窓の前で、いやらしく喘ぐだけの人形だった。
イドさんが戻ってきたのは、田中さんが帰ってから大分経った後、もう夕方に差し掛かってからだった。
「ただいま、純ちゃん」
その手に持っているのは、老舗のケーキ屋さんの小さな箱。当然、病院内の売店でこんな物は売っていない。検査の後、また病院を抜け出していたんだろう。
「これ、退院の前祝い。後で一緒に食べよう」
イドさんは備え付けの冷蔵庫を勝手に開けて、箱を押し込む。そして私の頬にキスすると、丸椅子に座った。