この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
純の恋人
第3章 刑事 国重一
 
「ミヤは、お父さんの事知らないからそんな事言えるんだよ! あの人が、私に自由なんて許してくれるはずない!」

「じゃあ、諦めるのか!? 純の気持ちは、その程度のもんだったのかよ!? 見損なったよ、そんなもんなら、とっとと帰ってご機嫌取りでも何でもしてろ!!」

 強い非難の言葉。私を見下す目。違う、私は知っている。彼が――ミヤが怒るのは、私が奮起すると信じているからだって。

「――そんな事、ないっ!!」

 私は涙を乱暴に拭って、ミヤに向き合う。夕暮れの影に染まるミヤの怒りは、改めて直面すれば思う以上に深かった。でも、染まっているのは私も同じ。胸に溜まる憤りを、口に出さずにはいられなかった。

「このまま諦めるなんて嫌! 何のために生きるか、私初めて知ったの!! それを、お父さんに反対されたからって諦めるなんて、無理に決まってる!!」

「……ちゃんと言えるじゃないか、純。じゃあ、その気持ちを、父親に話してやればいいだろ」

 険しかったミヤが、ふわりと微笑んで私の肩を叩く。ミヤは、きちんと私を分かってくれた。伝わった。それが嬉しくて、また私は泣いてしまった。
 
/246ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ