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桃尻娘はpeachpie🍑
第11章 好きだから…
母親とは一言も会話をせずに桃子は学校に向かった。

南條とも何となく気まずかった。
駅に着くと深呼吸をし、改札を入った。

改札口の傍で松本が桃子を待っていた。

桃子が電車に乗るのが怖いと知り、桃子をエスコートする為に早く家を出たのだった。

桃子は松本を見つけると、力ない笑顔で手を振った。

松本は桃子の傍に来てギュッと手を握った。
「俺がいるから大丈夫。桃子が怖い目に合わないように守るから。安心して電車に乗ろうな。」

桃子は頷いた。

ホームへの階段を降りると、鼓動が激しくなった。そして息が荒くなると
「桃子?大丈夫か?ダメ?」
松本は桃子の背中をさすりながらゆっくりと歩いた。

歩調が周りと合わずにぶつかる人もいたが、松本は桃子を守るように歩いた。

「大丈夫。大丈夫。。。」

「桃子、ゆっくり行こうな。」

松本の手をギュッと握り締めながら歩き出した。

そして電車がホームに来た。
「乗れる?」
「うん。」

桃子は松本に肩を抱かれながら電車に乗り込んだ。
相変わらず満員電車だ。

桃子は松本にもたれかかるようにしながら電車内を立っていた。

「無理そうなら言えよ。」
桃子は頷いた。

松本は久々に桃子に触れドキドキしていた。
また、あの甘い時間をこの満員電車で過ごせると思うと嬉しかったのだ。



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