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囚われ
第1章 捕らわれの瞳

逃げないと、とは思って起き上がろうとすると体に走る激痛
見える範囲で自分の体をみると包帯でぐるぐる巻きにされている腕と高くつるされている足
正直、頭がついていかなかった
えっと。確か、車で寝てて…いやな音がして?
…もしかして、事故??
お母さん、お父さん、大洋は?
周りを見ているけど、いるのは黒髪の男だけ
「いねぇよ」
なにも話さず、立っていたからはなしかけてくるなんて思わなかった
でも……
「なにが、いないの?」
この人は、なにを知っていて私になにを知らせようとするの?
怖い。でも、知りたい
そう思って見上げたとき、彼と目が合った
真っ黒な瞳。なにもかも吸い込んでしまいそうな瞳

