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第4章 噂

最初は、珍しい人間だなっておもってただけなのに…
短い間でこんなにも亜美を好きになってたんだ、俺。

優しいキスから激しいキスに変わる。

「んんっ…ルイ…心が苦しい…よぉ…」

「……なぁ、亜美、何があったんだよ」

「ルイが、一番よく知ってるクセに。なのに、何で私にこんな事するのよっ…」

亜美は小さい子供みたいにわんわん泣く。両腕のネクタイを外し、泣きじゃくる亜美を強く抱き締める。

「俺、分からない。亜美が何を言ってるのか。なぁ、ちゃんと話してくれ」

「…私、噂で聞いたんだ…」

「うん」

「山下さんとルイが…付き合ってて、山下さんの初体験の相手はルイで…ってゆうような噂…。ねぇ、ルイ、本当なの？」

「山下って、山下美代か…？」

「うん」

何だ…その噂。嘘ばっかじゃねぇか。

「それ、初耳だわ、俺は山下と付き合ってもねぇし、処女も奪ってねーよ…」

「ほんと!?」

亜美は涙でぐちゃぐちゃになった顔を俺の顔に近づけて目を輝かせる。