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微Sな同僚に犯されて
第1章 はじめてのS?
眉を寄せてすまなそうに言う部長に凛は再び罪悪感を覚えた。部長はちっとも悪くないのだ。悪いのはメモリスティックをなくした自分なのに。それをおずおずと受け取り、凛は一礼して自席に戻ろうとした。


「きゃ」


振り返った瞬間、手首をつかまれた。よろけたがすぐに体勢を戻した。その自分の手首を見ればつかんでいたのは岡田部長だ。凛の胸は再びキュンとした。


「あ、あの」
「なあ渋沢。お詫びしたいんだが、どこがいい?」
「え? どこって」
「食事だ。たまにはいいだろう? 2人で出かけて少し贅沢をしないか?」
「はい。でも……」
「奥さんのことは気にしなくていいよ。たまには部下とのコミュニケーションも必要だからね。奥さんもそこは理解しているよ。どう?」


手首はつかまれたままだ。部長はにっこりと笑って凛を見上げた。憧れの上司から食事のお誘い……しかも2人きりなんて。凛の心は踊った。踊るどころか舞い上がっている。


「い、いんでしょうか」
「もちろんだとも。駅の向こうにあるホテルのイタリアンなんかどう? それか創作フレンチの店か。居酒屋でもいいけれど飲みすぎるとどうなるかは保証できないな。まあ、それは冗談だけど、さっそく今夜」
「は……」


はいと返事をしようとして止めた。今夜は椎名の先約がある。
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