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微Sな同僚に犯されて
第2章 おまじないのキス
テナントビルの10階にあるレストランからはオフィス街が見下ろせた。あいにくの曇り空で景色は今ひとつパッとしなかったが凛の心は躍っていた。憧れの人とふたりきりで食事だ。でも少し心は痛む。頭痛などではなく、産婦人科へ出向いてピルを処方してもらったのに。しかも昨夜は好きでもない男に抱かれた。抱かれて2度も絶頂を迎えた。

恥ずかしい……みっともない。
岡田部長に聞こえないように小さくため息をついた。


半個室のテーブルを向かい合って座っている。メニューに目を通していた岡田部長はふいに視線を上げて凛を見つめた。


「本当に大丈夫か?」
「は、はい」
「お粥は好きか? ここは米がうまいらしい。土鍋で炊いた白粥をシェアしようか。おかずに煮魚を」
「はい。でも」
「いいから。渋沢さんは体調を戻すことだけを考えて」


和食の店を選んだのも凛の体調を気遣ってのことだと考えた。その気遣いに合わせてお粥を取ることにした。その気持ちが凛は嬉しかった。岡田部長は店員に注文をすると凛を見つめる。


「頭痛は昔から?」
「は……はい。学生時代から」
「そうか。なら今までもあったんだね。気付かなくて済まないな」
「いえ。クスリを飲めば落ち着くので大丈夫です」


岡田部長の優しい声と瞳に凛は溶けそうになる。部下と上司という線を少しはみ出してるように感じ取れたからだ。でも違う、と自分に言い聞かせる。きっとこんな台詞は彼にとって日常茶飯事なのだ、と。浮かれたら傷つくのは自分なのだから。

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