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微Sな同僚に犯されて
第2章 おまじないのキス
突然の出来事に凛の体は硬直した。岡田部長にキスされている。頭の中は真っ白で、どうしていいか全く見当がつかなかった。目を閉じることすらできなかった。

すぐに唇が離れて、ボンヤリとした視界に焦点が合う。目の前には岡田部長の心配そうな顔がある。凛は笑うでもなく泣くでもなく、ただ呆然としていた。


「……済まない。あまりにも可愛かったから、つい。セクハラで訴えられても否定できないな」


嬉しい、とひとこと言えばいい。でも凛は硬直したまま口を動かせずにいた。


「僕は仕事に戻る。渋沢さんはゆっくり休んで。じゃあ」


申し訳なさそうな表情をして岡田部長が通路を歩いていく。凛は咄嗟に追いかけた。そのパンプスの音に彼は足を止めて振り返った。


「どうかしたか?」
「あ、あの。さっきの……その……」
「済まない」
「いえ。さっきのはおまじないですよね。早く体調が戻るようにっていうおまじない。だからセクハラじゃないです。上司が部下を気遣って……ですよね」


凛がそう言うと岡田部長は表情を緩めた。にっこりと笑う。


「ありがとう。可愛いフォローを」
「ほ、本当にそう感じたから……」


優しく笑う岡田部長にホッとした凛は顔を赤らめた。そんな凛を見て岡田部長は凛の気持ちを確信した。
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