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微Sな同僚に犯されて
第2章 おまじないのキス

「そう言えば椎名君は」
「えっ?」
思いがけない人物名に凛は過剰に反応した。
「渋沢さんが入社したときに世話役をやってくれたんだよね?」
「は、はい。なにか」
「椎名君がヤケにきみを見ている気がしてね。今朝も君が遅刻する理由を知ってるようだったから」
「あ、昨日帰り際に頭痛がしたから、心配してくれたのかもしれません」
「ニヤニヤしていたんだ、彼。気にしすぎか」
通路から歩道に戻る岡田部長を見送り、一礼してから部屋に戻った。自分の部屋に入ったとたん、凛は全身の力が抜けていくのを感じた。そのままへなへなと床に座り込む。脱力した体に唇だけは脈打つかのように熱くなっていた。右手の指を唇に当てる。岡田部長にキスされた……その夢のような出来事を確認するかのように思い出していた。
*-*-*
「や、や……」
早朝のオフィスは人はまばらだ。ましてや屋上なら人と会うことはないだろう。爽やかに晴れ渡る空、そよぐ風。椎名に呼び出されてオフィスビルの最上階、いや、さらにその上の屋上に来た。
「岡田部長と直帰って、何?」
「何って、し、仕事です」
ベンチすらない殺風景な屋上。あるのはその平面を囲むフェンスぐらいだった。比較的高いこのビルは他のビルにいる人間から見下ろされることはないだろう。
「えっ?」
思いがけない人物名に凛は過剰に反応した。
「渋沢さんが入社したときに世話役をやってくれたんだよね?」
「は、はい。なにか」
「椎名君がヤケにきみを見ている気がしてね。今朝も君が遅刻する理由を知ってるようだったから」
「あ、昨日帰り際に頭痛がしたから、心配してくれたのかもしれません」
「ニヤニヤしていたんだ、彼。気にしすぎか」
通路から歩道に戻る岡田部長を見送り、一礼してから部屋に戻った。自分の部屋に入ったとたん、凛は全身の力が抜けていくのを感じた。そのままへなへなと床に座り込む。脱力した体に唇だけは脈打つかのように熱くなっていた。右手の指を唇に当てる。岡田部長にキスされた……その夢のような出来事を確認するかのように思い出していた。
*-*-*
「や、や……」
早朝のオフィスは人はまばらだ。ましてや屋上なら人と会うことはないだろう。爽やかに晴れ渡る空、そよぐ風。椎名に呼び出されてオフィスビルの最上階、いや、さらにその上の屋上に来た。
「岡田部長と直帰って、何?」
「何って、し、仕事です」
ベンチすらない殺風景な屋上。あるのはその平面を囲むフェンスぐらいだった。比較的高いこのビルは他のビルにいる人間から見下ろされることはないだろう。

