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微Sな同僚に犯されて
第1章 はじめてのS?
そんな自分をイヤだと思うけれど、断る勇気もなくて、いつも雑用を引き受けていた。どんくさい自分……。

散乱したものを片付けてオフィスの白い床が見えてきた。椎名は立ち上がり、自席に向かう。奥にある部長席の目の前だ。入口に近い凛の席とは離れている。椎名はネクタイを緩めて黒いカバンをばさりとデスクの上に置いた。機嫌がいいとは言えない雰囲気だ。しかしなくしたことをオープンにされても困る。


「あの椎名さん」
「何」


振り返る椎名の威圧的な瞳。背中がぞくりとした。


「な、内緒にしてもらえませんか、なくしたこと」
「俺には関係ないし」
「ありがとうございます」
「でも見つからなかったらどうすんの?」
「それは……」


椎名が大きくため息をついたのが遠くでも聞こえた。無機質なオフィスでは吐息も聞こえる。


「まあ、いいけど。とりあえず早く帰れよ。最近は変な男も多いから帰ったほうがいい」
「はい。椎名さんは」
「これから企画書作成。話しかけられると進まないから」
「すみません」





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